陣痛促進剤投与(出産当日)
この日未明からノンストレステスト。
前日から数回行っている胎児の心拍計測のセンサーをつける。
看護師さんがときどき様子を見にきては
『赤ちゃんが移動して心拍計測できてない』
と言ってはセンサーの場所をあちこちに動かされるのと、
『計測できてない』と聞くたびに、心拍に異常があったことを知らせた
前日昼のピー音を思い出すのとで気が気じゃなかったが
特に異常はなかったとのこと。
その後、夜明け前にも起こされて同じテストを行ったがやはり異常なし。
再び陣痛室へ移動する前にシャワーを浴びて、分娩用の服に着替える。
前日夜と同じ陣痛室へ移動し、そこでもまた同じテスト。
その間、予定どおり陣痛促進剤を投薬予定とのことで
医師による内診も行われ
『子宮口は柔らかいが開きは2cm程度。薬の前に風船入れますね』
とのこと。
テストは朝食も食べながら数時間続いた。
いざ風船を入れようと分娩室に入り、再度別の医師の内診を受けたところ
『3cm開いてます。このくらい開いてるとバルーン出ちゃいますから
投薬だけにします。血圧高めなので点滴で少しずつ投与しますね』
とのこと。陣痛室に戻り、点滴開始。
点滴をはじめて間もなく軽い生理痛のような腹部の張りと痛みを感じる。
ツレからのメールも返信できる余裕があった。
昼食前ごろ、ぬるい液体が漏れたような感触。
この感触には覚えがありナースコール。
見てもらった結果やはりそれは破水だったようで早速内診。
『赤ちゃんの頭の位置はまだ高いが、破水したということは
本格的な陣痛も近く、陣痛さえくればすぐ位置も下がるだろう』
と駆けつけた助産師。
その後の昼食もいつもどおり食べられる余裕はあった。
昼食後、13:30ごろから陣痛が本格化し、再度ナースコール。
(この申告をもって『今回の分娩開始』とカウントされる)
このときはベッドに腰かけてなんとかやりすごすが、
徐々に増す痛みにやがて耐えきれず寝る。
腹部の痛みは増したが、腰と肛門付近で感じる痛みは弱まった気がして
そこからまた数十分耐えて分娩室入りを待った。
いよいよこらえきれないレベルに達したところで再度ナースコール。
内診結果子宮口は8cmくらいまで開いている、とすぐ分娩室へ。
ツレが立ち会いを希望していたが今から呼んでも間に合わないだろうと
どうやら病院は連絡しなかった模様。
ただ、このころの自分にはそれをどうこうという余裕はまるでなく、
分娩台に横たわり『痛い!痛い!』と叫び続けた覚えしかない。
ただ、それも自分としては長いこと叫んだつもりでいたが
分娩室に入って15分くらいで無事女児を出産。
さすが経産婦落ち着いてた、とも言われたが全く自覚がない。
とりあげた助産師によるとへその緒がかなり巻き付いていたようで
前日の心拍低下もおそらくそれが原因だろうとのこと。
元気に泣くわが子を見てほっとした。
事前に希望していたカンガルーケアも無事にできた。
その後、しばらく分娩室で経過観察と言われじっとしていたが
電話してもいいよとのことでツレと実家に報告。
ツレには立ち会いに呼べなかったことを詫びたが、
彼はそれより安産だったことを喜んでくれたようでひと安心。
実家の両親も喜んでくれた。
とりわけツレの母は娘がいないこともあって
女の子が生まれたことを喜んでくれた。
その後は後処置を経て赤ちゃんと一般病棟に移動、夕食をとった。
食後、前日からの寝不足や疲れから猛烈な眠気に襲われ
これでは娘の世話をしきれないと判断し、
この日はいったん娘をナースステーションに預け、泥のように眠った。